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9イナイレさんへ
ぶんと申します。
いま福島第一原子力発電所の核燃料が溶け落ちた原子炉(げんしろ)を冷
やしています。事故当時より核燃料の温度が下がり、一旦安定してきたので
すがまた温度が上がってきたとかきていないとかいわれていますね。温度計
が故障しているとかしていないという話になっています。
さて水というのは温度があがるとどうなりますか?お湯を沸かしているの
を想像してみてください。100度になると沸騰します。そして水は蒸発し
てしまいます。
熱をもった核燃料を冷やしている水が蒸発してしまうとどうなるとおもいま
すか?たいへんなことなんです。核燃料を冷やしている冷却水は放射能に汚
染されています。その水が沸騰して蒸発してしまうと水蒸気となって放射性
物質が大気中に漏れ出してしまうんです。
いってみれば放射能に汚染された湯気が、建物の外にでて上空に上がって
いくということなんです。水蒸気が上昇すると雲になり、その雲が風にのっ
て、みんなが住んでいる場所に放射能に汚染された雨を降らします。こうな
ると、またみんなが放射能の心配をしないといけなくなります。
せっかく、除染作業をやっているのに台無しです。
何度になったらという具体的な数値はわかりませんが、冷却水(100度
で沸騰する)をかけても蒸発しない温度にまで下げる必要があるんです。
とにかく、本来の冷却システムは破壊されてありませんので、急いで作っ
た簡易的な冷却方法で水をたくさんかけて冷やしていくしかありません。
昨年の12月に作業員の命をかけたけんめいな冷却作業により原子炉の温
度が100度未満となり、一旦安定したといわれています。それを受けた
どじょう政府が「原発事故収束宣言」という無神経でアホな宣言を行いまし
た。
もし本当に温度が上昇してしているのなら、収束宣言ってなんだったの?
ってことになりますね。