自然な目覚め、尿意を催してのものだがとても気持ちが良かった。久しぶ
りの眠った感、6時間は寝ただろう。私はそのまま暗い中トイレに向かう。寝
た時間を覚えていないが前日と同じ夜9時頃に寝たのなら深夜3時頃だろう。
用を済まし時計を見ると夜11時半、おかしい…よく寝たにしては早すぎる。
起きてベッドに座っているばあばん、横になってもらい布団を整える。か
なり早いが、これから私の一日が始まる。のどを潤すために冷蔵庫を開ける
と、今日消費期限が切れる肉に目がつく。何かがおかしい...私は記憶をたど
って考える。夕食を作った記憶も作っていない記憶もない。思い出せない。
なんとなく夕食を作っていない気がし、弟君に確認する。私は晩ご飯を作
っていなかった。うろ覚えの記憶が少しだけよみがえる。夕食を作る前の4時
頃、睡魔に襲われたため、20分の目覚ましをかけて仮眠を取ろうとした記憶が
ある。もしかしたら目覚ましに気づかずそのまま眠りこけてしまったのか?
夕食を作った記憶も作っていない記憶もないが、状況証拠と弟君の証言か
らいくと夕食を作っていないことは間違いないようだ。もう夜11時40分、こ
れはまずい、冷蔵庫に夕食が準備されていなかったため、弟君は一人で勝手
にカップラーメンを食べていたが、ばあばんはそうはいかない。
私の心地良い睡眠と目覚めは、健全なものではなく単なる大寝坊だった。自
分一人ならこのまま何事もなかったかように済ませられるが、家族の胃袋の
管理を担っている者としてはとんだ大失態である。幸いなことに弟君はもう
夕食はいらないとのこと、とりあえず2人分、サラダと簡単なおかずを作る。
時間感覚がない認知症のばあばん、何も文句を言わず遅い夕食を食べてく
れた。体調も特に問題はなく安心した。かつて一人暮らしをしていた頃、徹
夜続きでシステム開発をしていたことが影響し、一度だけ24時間眠り続け寝
始めた時間に目覚め混乱した経験があるが、それに続く目覚めの混乱だっ
た。
毎日、同じ時間に寝て同じ時間に起きる。当たり前のようで当たり前では
ない規則正しい生活、おざなりにすれば時間感覚がマヒしてしまう。私以
外、家族の胃袋管理を担っている人たちは、当たり前ではない時間管理をち
ゃんとして家族を生かしている。365日ミスなく続けるのは神の御業なのだ。
1年365日もあれば一度や二度、いや何度でも朝昼晩の食事の準備をする前
に睡魔に襲われたり、気分や体調を崩して休みたいときもあるだろう。それ
を乗り越え無給無休で家族の胃袋管理をしている人たちを私は尊敬する。家
族の知らぬ気苦労、気にかけてあげて欲しい。当たり前ではないのだから…
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