○はじめに
このスレッドを読まれる前に、
18,「原子力(核分裂)」スレッドをご一読下さい<(_ _)>
○身近な「核融合」
“身近な”と言う表現に、疑問を持たれた方は多いと思います。しかし、我々人間をはじめ地球上の生物は皆「核融合」の恩恵の下に存在しているのです。
それは「太陽」。地球の起源と同時に誕生した太陽は「核融合」によって光り輝き、その莫大なエネルギーを、地球をはじめ太陽系の惑星に与え続けているのです。
ここで「太陽」について、少し語ります。
「太陽」は地球の約109倍の直径、約33万倍の質量、約130万倍の体積の巨大な星です。
その、表面温度は約6000度、中心部の温度は1500万度にも達します。
構成物質は、水素が約73%、ヘリウムが約25%、他に、酸素、炭素、鉄、ネオン、窒素、ケイ素、マグネシウム、硫黄などの物質も存在しますが、ほとんどは“ガス”で出来ているのです。
このガスのなかの、水素が「合体」して、ヘリウムに「変身」するのが「核融合」です。
もう一つの“身近な”核融合は、人類がその技術を手に入れてしまった結果、“兵器”として実用化されてしまいました。
それは「水素爆弾」、わずか数トンの弾頭一つで、広島・長崎に投下された原爆の数百倍の破壊力を持つ、恐ろしい、究極の破壊兵器です。
○核融合反応とは
太陽の構成物質を見ると分かる通り、水素が「燃料」で、ヘリウムが反応後の「生成物」です。
もっと詳しく解説します。
“ほとんどの”水素は陽子1個の原子核と電子1個の原子構造をしています。しかし、ごく僅か(零コンマ数パーセント)ですが、原子核が陽子1個と中性子1個で構成された「重水素」、陽子1個と中性子2個の原子核を持った「三重水素」が存在します。これらは「(宇宙規模での)自然界」に“必ず”一定割合で存在します。
一方、ヘリウムは陽子2個と中性子2個で構成された原子核と電子2個から成り立っています。
つまり、重水素(三重水素)が、原子レベルで“融合”してヘリウムになるのが「核融合」です。
そして、この“融合時”に莫大なエネルギーを放出するのです。
「核分裂」よりは単純でしょ?
しかし、「核分裂」が自然に起こる現象であるのに反して、「核融合」は非常に特殊な“環境”が要求されるのです。
それは“高温・高圧”の環境です。
「水素爆弾」では、水爆内部の「原子爆弾」の核分裂エネルギーによってこの“高温・高圧環境”を作り出して「核融合」を引き起こさせています。
唯一、実戦で使用された核兵器「原子爆弾」は、今、水爆の「起爆剤」として利用されているのです。
「太陽」内部では、先に述べました“高温環境”そして自身の質量による強大な万有引力で“高圧環境”が形成されているので「核融合」が連続して起きているのです。
余談ですが「核融合」はヘリウムで終わりではありません。更なる“高温・高圧環境”であれば、ヘリウム同士、ヘリウムと水素の「核融合」も起こります。更にその「生成物質」も「核融合」を起こして...最終的に「鉄(Fe)」に到達します。
元素表の「鉄」までの元素は、宇宙創造初期の「核融合」によって生成されました。
○無尽蔵のエネルギー
エネルギー源として「核融合」が注目される理由は、その莫大なエネルギーによるところが大きいですが、それ以上に人類(地球人)にとって願ってもない理由があるのです。
それは“無尽蔵”であること。
そんなバカなとお思いでしょうが、本当の話です。
地球はその表面の7割が海の「水の惑星」です。この海には莫大な量の「水素原子」が含まれています。この海から「重水素(三重水素)」を取り出して「核融合」の燃料に出来れば、化石燃料なんて足元にも及ばない量の燃料が存在するわけです。
しかも、前項で書いたとおり、自然界には一定割合の「重水素(三重水素)」が“必ず”存在するのです。つまり、人類が「重水素」をいくら汲み上げても、補充されるのです。←この理由については割愛させていただきます<(_ _)>
また、私自身、未確認なのですが、“普通の”水素原子を「重水素」に変える方法があるとか。
これが「無尽蔵」の理由です。
○核融合の実用化
現在、世界各地の大学や政府機関で、この「平和目的の核融合技術」の研究開発がなされています。
その、一大共通目標は「高温・高圧環境の生成、維持」です。
“数千万度・数万気圧”(←記憶があやふやです)という環境を実現させるために、様々な方法が考え出され実験されています。
数年前の新聞発表では、日本の某大学機関で、核融合可能な環境を十秒間維持できたと発表されていました。
つまり、未だ人類は「水素爆弾」以外での「核融合」は実現できていません。
まだまだ、実用化までには相当な時間が要求されると思います。
しかし“地球上に太陽を生成する”「核融合」が人類のテクノロジーに加われば、人類は「エネルギー問題」から開放されることでしょう。
○放射能について
今回「核融合」に伴う、「放射能」について全く触れていません。
これは、私自身が”知らない”からです。
私の理解の範囲では「核融合」に伴って「放射性物質」が生成されることはありません。
ただし「放射線」は放出されます。
この「放射線」によって、周囲の物質を「放射性物質」に変えてしまうことはあると思います。
「水素爆弾」はその内部に「原子爆弾」を保有していることから、「放射性物質」(死の灰)が発生します。
※「放射能」と「放射線」は全く別の言葉です。
○最後に
私の稚拙な文章を読んでいただいてありがとうございました。
何分、素人が興味本位で得た知識ですので、事実誤認の部分もあるかと思います。
誤った箇所がありましたら、遠慮なくご指摘下さい。<(_ _)>
>ぶんちゃんへ
転載しても、良いですけど、載る?この文章量(^^;
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