今頃何を言っているのかと驚愕しています。
自民党は、熊本地震の被災地で多発している空き巣事件(いわゆる火事場泥棒)への対策を今頃検討しているというのです。5月10日の党役員連絡会で熊本地震で空き巣の被害が発生しているという報告を受けたことで、災害時の窃盗犯罪を厳罰化できないか検討するそうです。
飲酒運転や運転中の携帯電話使用などの元々罪意識が薄い(無い)行為については、厳罰化による抑止力が一定の効果を発揮するかもしれませんが、火事場泥棒のような元々罪意識のある行為には少しばかりの厳罰化では何の抑止力も働きません。空き巣犯は窃盗罪だと分かってやっている確信犯なのですから・・・。厳罰化なんかしても結局のところ意味がない、政治パフォーマンスにしかなりません。
厳罰化するのであれば、できやしない死刑にでもしない限り、火事場泥棒のような倫理的に悪質な犯罪の抑止効果はないと思います。
火事場泥棒という言葉があるくらい、昔から空き巣の被害は災害がある度に起こっていることなので、被災地での空き巣犯罪が起こることは分かりきっており、誰もが想定していたことでしょう。私も起こると思っていました。東日本大震災の被災地でも起こっていました。起こるべくして起こったことなんです。
空き巣犯から見れば誰にも見られていないところで好きなだけ盗みができる、こんなおいしい商売はありません。もしかすると空き巣犯の中には東日本大震災で味を占めた同一犯がいるかもしれません。
警察による空き巣についての注意喚起はそれなりにされていたのかもしれません、しかし地震発生後すぐに避難所に避難した被災者の立場になれば注意なんてしようがありませんし、全員に伝わるはずもありません。そんな中で、自主的に被災地の見回りをしてくださっていたであろう自治会、自衛官、警察関係の方々もいらっしゃると思いますが、それだけで24時間全てを見回り続けるのには限界があります。
まさか政府として地震発生直後に空き巣パトロール強化の指示を徹底していなかった(未然に対策が考えられていなかった)とは・・・。こうなると空き巣事件が多発した事実よりも、大災害が起こった段階で、パトロール強化を徹底しなかった?できなかった?ことの方が問題です。東日本大震災での過去の教訓が全然生かされていません(当時は民主党政権でしたが・・・)。
火事場泥棒は、災害発生直後、警察が動き出す前に行動します。火事場泥棒に対して本当にやるべきことは、厳罰化ではなく、災害発生直後からの24時間体制のパトロール強化と全国の警察が連携して警察官を大量投入する、それを「自動的かつ迅速に」実行できる仕組みづくりではないでしょうか。
人員が割けないのであれば、赤外線暗視装置付きの大量の監視カメラの設置なんかも有効だと思います。今なら、ドローンによる上空からの監視も有効(深夜監視など法整備が必要なら特措法を制定すればいい)だと思います。GPSと連携したプログラムを組めば、大量のドローンを使った安全な自動巡回だって可能です。上空を見上げると数百、数十機のドローンによる撮影がされていたらとてもじゃないけど空き巣なんて入る気にならないのではないでしょうか。
自宅から離れ避難生活をしている方々の二次的な心配事を早く取り除いてあげてください。
おしゃべり掲示板!みんなの話題共有サイト




みんなの疑問、質問、相談、体験談、意見、情報が誰かの役に立っています。