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明日から使える?正しい敬語講座

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記事 208 by
[講座]
みなさん、敬語を正しく使っていますか?敬語というと「なんか難しそう」
「覚えるのが面倒」というイメージがありますが、そこまで頭を悩ませる
ような難しいものは実はそんなにないんですよ。聞いてみれば
「あ〜。あれか。聞いたことある」というようなものが多いです。

みなさんが知っているようで案外知らない、知らないようで案外知っている
そんな敬語について、ちょっとお話していきたいと思います。

敬語には3つの種類があって、私がここまでの文章を書くために
使ってきた必要最低限の「〜です」「〜ます」などの丁寧語、
主に自分(または自分の身内や知っている人)が主語のときに使う謙譲語、
主に目上の人や知らない人が主語のときに使う尊敬語があります。

「言う」という言葉を例にすれば、「(自分)は言います」が丁寧語、
「(自分)は(上の人に)申しあげる」が謙譲語、
「(上の人)が(自分に)おっしゃる」が尊敬語になります。

敬語は、ひとつの文章の中でいくつも重ねて使うとゴチャゴチャになって
わけがわからなくなるので、できるだけスマートになるように使います。

さて、これだけ頭に入れたらあなたももう敬語の達人です。
それでは例題です。次の文章を適切な敬語を使った文章に書き直してみて
下さい。

社長が私の意見を聞いたから、○○だと言った。

ポイントは「聞いた」のは誰か、「言った」のは誰かです。聞いたのは
身分が上である社長なので尊敬語を使い、言ったのは私(自分)なので
謙譲語を使ってまとめます。「〜から」「〜だ」の部分を丁寧な言いかたに
するのも忘れずに。

社長が私の意見をお聞きになったので、○○ですと申し上げました。

こんな感じです。もし尊敬語を忘れたときは「お(ご)〜になる」という形
だけ覚えておけば、大抵の場合は大丈夫です。それとこの例題を解くのに
「お聞きになられた」という表現をお使いになったかたもいらっしゃると
思いますが、「お(ご)〜になる」と「〜される」の2つの尊敬語が
重なっていて少し重い感じなので、できれば避けたほうが良いでしょう。

以前テレビで「ゴルフやられるんですか?」とお聞きになっていた方が
いらっしゃいました。いくら「やる」に「〜される」をくっつけても
これだと少し雑な感じなので「ゴルフなさるんですか?」などの
言いかたのほうが自然ですね。

ではでは問題にいきましょう。みなさんも考えてみて下さいね。

●次の文章のカッコの中を敬語を使った表現に直しましょう。

問1 (散歩にでもいこう。)

問2 訪問客:君のお姉さんは今何をしているんだね?
   
   (本を読んでいる。) 

問3 あるお店でのクレーム対応。

   来客:ちょっとふざけないでよ。これ、取りかえられないの?

   店員:(ホントに悪いんだけど、取りかえはできない。)
   
問4 社長:○○という人物は知っているかね?

   社員:(うん、知っている。)

問5 飲食店にて。

   上司:これは俺のオゴリ。ドンドン食べて。

   社員:(食べるよ。)

●次の文章は本当はどこかが間違っています。どこでしょう。

問6 お求めやすい価格でご提供いたします。

問7 お早めにお召し上がりください。

●次の文章のうち、正しいのはどちらでしょう?
 ※注 どちらも正しい場合もあります。

問8 ご案内いたします。
   ご案内させていただきます。 

問9 ○○さんはおられますか?
   ○○さんはいらっしゃいますか?

問10 お忙しいところをおいでくださり、誠にありがとうございます。
   お忙しいところをおいでいただき、誠にありがとうございます。

オマケ 

●次の文章を丁寧語を使った文章に書き換えましょう。

 とんでもない。

…以上でございます。なお全ての問題の答えと、お返事がきた場合の
返信は後日まとめて書きこみします。期待せずにお待ち下さい笑
To:旅人

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2004年11月20日(土) 20時13分 1件目のコメント
コメント 209 by 旅人
それではこれから私が出題した問題の答えの一例をご紹介していくことに
します。

●敬語を使った表現に直す問題。

問1 (散歩にでも参りましょう。)

  いこうと言っているのは自分なので、使う敬語は謙譲語。
  ですから「いく」の謙譲語の「参る」を使います。
  「散歩にでも参ろう」でもいいんですが、古風な感じだし、
  威圧的なので、答えのような柔らかい表現の方が好ましいでしょう。 
 
問2 訪問客:君のお姉さんは今何をしているんだね?
   
   (姉はただいま本を拝読しております。) 

  読んでいるのは自分の姉(身内)なので、使う敬語は謙譲語。
  「読む」の謙譲語の「拝読する」を使います。

  しかし「拝読する」や「拝見する」「拝借する」などについては
  自分限定の謙譲語というイメージがあるので、「読書をしております」
  「本を読んでおります」などでも構わないと思います。
  
  答えにも含めましたが、相手にしっかり伝えたいときは「姉は」
  という主語をつけたり、「ただいま」という丁寧語をつけたり
  するほうがより丁寧な表現になります。

問3 あるお店でのクレーム対応。

   来客:ちょっとふざけないでよ。これ、取りかえられないの?

   店員:(誠に恐縮でございますが、交換はいたしかねます。)
   
  ここでは丁寧語をしっかり使うことができればOKです。

  ホントに→誠に  悪いんだけど→恐縮でございますが と書きかえ、
  「取りかえ」を丁寧な言いかたの「交換」とします。取りかえの頭に
  丁寧語の「お」をつけて「お取りかえ」でも良いと思います。
 
  また「悪いんだけど」を「申し訳ありませんが」としたかた、
  間違いではないかもしれませんが、厳密に言うとこの言葉には
  元々お詫びの意味しかないので、「恐縮でございますが」のほうが
  より適切な表現だと言えるでしょう。

問4 社長:○○という人物は知っているかね?

   社員:(はい、存じ上げております。)

  知っているのは自分なので謙譲語。「知っている」の謙譲語の
  「存じている」または「存じ上げている」を使います。

問5 飲食店にて。

   上司:これは俺のオゴリ。ドンドン食べて。

   社員:(頂きます。)

  食べるのは自分なので謙譲語。「食べる」の謙譲語「いただく」を
  使います。おうちでごはんを食べるときのあいさつと一緒ですね。

  「ちょうだいします」という言いかたもありますが、この場面では
  少しかたい表現のような気がします。 

  「いただかせていただきます」という表現を使ったかたは
  「いただく」という謙譲語にさらに「〜させていただく」という
  謙譲表現を使うことにもなるし、見た目もちょっとくどい表現に
  なるので避けたほうが良いでしょう。
  
●敬語の間違いを見つける問題。

問6 お求めやすい価格でご提供いたします。

  →○お求めになりやすい価格でご提供いたします。 

  お店の売り文句で良く目にする言葉ですが、厳密に言うとちょっと
  おかしいところがあります。
 
  提供するのはお店の人(言った本人=自分)なので、謙譲語の
  「お(ご)〜する」が使われています。これは正しいですね。

  では次に、「求める」のは誰でしょうか?
  求める=買うのはお客さんですから、ここには尊敬語が使われる
  ということが分かります。尊敬語の基本は「お〜になる」でしたね?
 
  つまりここは「お求めになる」という尊敬語に「〜しやすい」という
  言葉がくっついた「お求めになりやすい」という言葉にするのが
  正しいのです。

  ですが「お求めやすい価格で」や次の問題の
  「お召し上がりください」という表現も通例として存在する
  言葉なので、あくまで敬語の決まりからすると違うといった認識で
  ご理解下さい。

問7 お早めにお召し上がりください。

  →○お早めに召し上がってください。
  →○お早めにお食べになってください。

  これも普段良く目にする言葉ですね。お弁当屋さんのはし袋などに
  書いてあるものです。

  「食べる」のはお客さんなので尊敬語を使います。
  ですから「召し上がる」を使うのは正しいですね。

  ここで問題なのは、「召し上がる」という尊敬語に「お」が
  ついているということです。
 
  「召し上がる」だけで考えると良く分かります。
  「召し上がる」とは言っても「お召し上がる」とは言いませんよね?

  ですから「召し上がる」か「お食べになる」のどちらかの尊敬語だけを
  使って書く必要があります。そのため答えが2つあります。
  どちらかといえば「お食べになる」という表現は女性的な感じが
  しますね。
 
  ちなみに「お召し上がりになる」も使わないほうがいいでしょう。
  尊敬語が2つ重なっているし、聞こえが良くありません。
 
  接客では良く使われる「こちらでお召し上がりになられますか?」
  という表現は、本当は一番してはいけない言いかたなのです。 

●敬語が正しいのはどちらかという問題。
 
問8 ご案内いたします。
   ご案内させていただきます。

  両方正解です。ご案内するのは言っている人(自分)なので
  謙譲語を使った表現が適しています。「いたす」「〜させていただく」
  ともに謙譲語なので両方正しい答えとなります。 

問9 ○○さんはいらっしゃいますか?

  「いる」の主語は相手のかたなので尊敬語を使います。

  「おられる」に関しては今現在もいろいろと意見が分かれていますが、
  この問題のような状況でどこでも通用する言いかたは「いらっしゃる」
  であると認識しておけば間違いありません。
   
10 お忙しいところをおいでくださり、誠にありがとうございます。

  お忙しいの「お」と「誠に」「ございます」は丁寧語です。
  「来た」のは相手のかたなので尊敬語を使います。「くださる」が
  尊敬語、「いただく」が謙譲語なので「くださり」にするのが
  正解です。
 
  ちなみに文章中の「おいで」は尊敬語の「おいでになる」の
  「おいで」ではなく、「来る」の丁寧な言い回しをした単語です。

  ちなみに、もしどちらが尊敬語でどちらが謙譲語なのか区別が
  つかなくなったら、それぞれに主語をつけて考えてみます。
  
  「自分がいただく」と「相手がいただく」ではどうか?
  「自分がくださる」と「相手がくださる」ではどうか?
  
  自分が主語のほうが自然な表現なら謙譲語、
  相手が主語のほうが自然な表現なら尊敬語です。

  こうすればひとめで分かりますよね。 

  ≪問10の答えの補足解説≫

  ところで「助けてくださった」と「助けていただいた」のそれぞれの
  敬語の意味の違いは何でしょうか?

  そうです。「(相手が)助けてくれた」と「(自分が)助けて
  もらった」という主語の違いですね。

  問10についても「(相手が)来てくれた」「(自分が)来て
  もらった」という2通りの解釈の仕方があり、状況によって使い
  分けるものなんですが、文章中の「ありがとう」という言葉から
  相手に対しての感謝の気持ちを強く伝えたいと解釈し、相手をより
  高めるという意味からも、尊敬語を使った「おいでくださり」を
  正解としました。

オマケ

●丁寧語を使った文章に書き換える問題。

  とんでもないことでございます。 
  とんでものうございます。

  「とんでもない」に「ございます」をつけるだけの簡単な問題ですが、
  おそらくほとんどの人が「とんでもございません」としたのでは
  ないかと思います。でもこれだと、「ない」という言葉はどこに
  いったの?ということになり、この答えは違うかもと気づくことが
  できますね。

  ポイントは「とんでもない」でひとつのかたまりであり、
  分解することはできないということです。
  
  そういった意味からも「とんでもございません」が間違いである
  ことが分かります。

  すると「とんでもないでございます」という答えが導き出される
  のですが、この答えにたどり着いた方は非常に惜しいです。

  例えばこんなのはどうでしょう?「ごきげんうるわしいでございます」
  「おはやいでございます」…なんかヘンじゃありませんか?
  普通は「ごきげんうるわしゅうございます」「おはようございます」
  となりますよね?
  
  くわしいことは省略しますが、これはちょっとした日本語の
  決まりごとで、日本語の響きとして美しくないときには
  聞こえが良くなるように少し変化させるんですね。

  そんな理由からこの問題の答えは「とんでものうございます」に
  なります。

  ただしこれは少し古風な言いまわしなので、現代に合う形で
  聞こえが良いように変化させると「とんでもないことでございます」
  が一番しっくりくるかと思います。

まとめ

 実は問題の中にいくつかヒントになることを書いていたんですが、
 お気づきになりましたか?

 さて、尊敬語や謙譲語にはもっとたくさん種類がありますが、
 これを覚えることから始めてしまうと、敬語に手をつけるのが
 イヤになっちゃいますよね?

 ですからここではあえてその種類には触れず、敬語の文章を作るときの
 考え方の手順はこうだよということだけをお話してきました。

 実は敬語の文章を作るには、今までお話してきたことを生かしたり
 応用したりするだけで十分足りるんです。あとはみなさんの必要に
 応じて尊敬語や謙譲語の単語を覚えれば何の問題もありません。

 また日常会話などで敬語を使うときには、あまりに丁寧すぎると
 相手に難解な雰囲気を与えてしまうので、かたく考えずに
 お話されたほうが良いと思います。「ですます」口調にところどころ
 尊敬語や謙譲語を加えて話すくらいでも十分だと思いますよ。
 今の私の文章もそうたいした敬語は使っていません笑。 

 敬語をかたくるしく考えるとイヤになりますが、こういった基本的な
 ことだけで敬語が使いこなせると考えれば、覚えておいて損はないと
 思いますよ。

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2004年11月27日(土) 20時53分違反通報親記事 2件目