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50 みさとさん
なんだーウソかぁ。えっ、てことは全部創作ですか?
す、すごいよ。
もう会社の女の子私の話聞いてくれないんです。
池の鯉の話も、ジェット機の話も、さわりだけ話すとどこかへ行ってしまうんです。さみしいなぁ。君がいないとつまんねぇや
第一章ってことは続きがあるんですね。楽しみだ。
第二章はトイレかな?
トイレと言えば何年か前におそらく穴場である寂れたスキー場へいったんですよ。女3人の男4人だったかな?
泊まった旅館がこれまた「いかにも」って感じのふるーい建物だったんですよ。女のうちの1人が霊感の強い子(以下レイコ)で、普段から見るらしいんです。
部屋はもちろん別々だったんですが、寝るまでは男の部屋に集まって布団の上でゴロゴロしながら取り留めのない話で盛り上がっていました。
そのうちレイコがトイレに立ったんですよ。この旅館は人が歩く度、戸を開け閉めする度、必ずキィキィ音を立てるんです。
友達の1人が「レイコ遅くない?」と言ったので一瞬一同シーンとしました。何の音も聞こえませんでした。トイレも近かったので、人の気配がわかるんですよ。その時はまったく気配がなかったので、私は「今日一日滑って、疲れて寝ちゃったんじゃないの丸出しで」なんて冗談を言っていると、トイレの方から「キィィィィ、バタン・・・ギィ・ギィ・ギィ」と音が近づいてきました。
霊感の全くない私は特に何も感じませんでしたが、それでも気味悪いなと思いました。
やがて音は部屋の前で止まり、カチャっと戸が開きました。
するとそこには真っ青な顔をしたレイコが立っているじゃあ〜りませんか。
「なんだよオイ、どうしたの?」
「トイレの天井に・・・」
「何?天井がどうしたの?」
「血」
「はぁ?トイレの天井に血が付いてんの?」
レイコはその場にうずくまるようにしゃがんで、「手の形に滲んできて・・・」
あとの2人の女の子はもうその時点で「ウキャァァ!」
もうパニック状態。
男共は見に行きましたが、もちろんそんなものは有りませんでした。
でもその時はさすがに部屋に掛かっていた鏡はタオルで覆って寝ましたね。今ふと思い出しましたが、真冬の怪談でした。
番外編、汚れたトイレ。 終わり。