こんにちは、初めまして。

レイさんは絵の描き方がいまいちわからないんですね。
ということはストーリーはちゃんと出来上がっているんですね？

ストーリーのほうが難しいんですよ。
それが出来ているならきっとすぐに描けるようになります。
過去私も上手に描こうと考えたりすると失敗が怖くなり、白い紙を１時間ず
っと見つめ続け、時間ばかりが過ぎることがありました。

まずは、レイさんが考えたストーリーを、頭の中で、アニメのように映像化
してみてください。
テレビ画面の中で、レイさんのマンガのキャラクターが動いているのを想像
してください。
その想像ができれば、もうマンガは殆どできあがっているんですよ。

テレビ画面の枠を、原稿用紙上のコマと思って捉えれば、どういう風に書き
進めていけばわかってくると思います。
これでキャラの動きは捉えられましたから、難しいのはコマの取り方です
ね。

コマの取りかたは、頭で考えるというよりも、自然と身に付いてくる感覚的
なものです。
それにはたくさんマンガを読んで、”ここはこうだ”と自然に思えてくるよ
うな力をつけるのが無難だと思います。

コマの取り方で、口で説明できる限りを言うと、

＠大きく取るべきコマ＠

・アクションなどで、ここぞと言う見せ場

スピード感を出したいなら、斜めに取ることが効果的だと思います。
この場合縦に大きくとるか、横に大きくとるかが重要です。
より衝撃を与えたいのなら、縦に取るほうがいいですね。

・キャラクターの感情と表情が大きく変化するとき・空気がガラっと変わる
とき

キャラクターが強い衝撃を受けたときなど、コマを大きくとることで、その
キャラクターの心に与えられた、衝撃の強さを強調させる効果があります。

・場面・場所などが変わるとき

国語の教科書で読む物語的な文章を、よく”段落分け”をさせられた経験あ
ると思います。
段落分けは大雑把に言うと、場面が変わるときや、急に時間帯が変わったと
きに段落が別れますよね。

それと同じことなんです。
例えば１組の教室にいる主人公を描いている視点から、「一方、ヒロインの
いる２組の教室では・・・」というときに、よくあるコマの取り方が、

１．２組の学級表札（コマ小か中）
　　　↓
２．教室の風景全体（コマ大）　
　　　か　
人物のしゃべりだし（コマ大）

２でコマが大きいことは、マンガを読んでいても多いと思いませんか？
と、こんな感じです。

小さいコマは普通の日常てきな雰囲気や、特に注目を与えることのないコマ
で、中くらいのコマは大コマと小コマの中間です。
コマについては大雑把に言ってこんな感じです。
細かいところを言うとまだまだ出てくると思いますが・・。
あとは”めくり”と”ひき”を効果的に使うことですね。
ふき出しの配置なんかも、やっぱりマンガをたくさん読んで研究するのがい
いでしょう。

私は同人活動をしていて、マンガを描くことは日常茶飯事ですが、コマのと
りかたなんかは、ここがこうだからこうで・・・・とあまり頭で考えませ
ん。
慣れてきたらそんなもんなんです。
絵が上手な人に、「どうしてそんなに絵が上手なの？」と聞いても、ちょっ
と戸惑って、「上手じゃないよ〜」とごまかされるか謙虚な反応をするか、
「いっぱい描くことかなぁ・・」と、絵やマンガが上手に描けない人にとっ
ては、とても曖昧な答えが返ってくることが多いです。

つまり、絵やマンガが上手な人は、上手に描けない人よりもあまり頭で考え
て絵を描いていないのだと思います。
感覚的に備わっているものを無意識につかっていて、返ってくる言葉そのも
のなんだと。
「いっぱい描くこと」で上手になると思っていない方が多いようですが、描
く技術は、繰り返し行うことで向上します。
そして何より楽しんで描くことで力は伸びます。
ストレスの中ではいいものは描けないので、あまり悩まずに、素直に、うま
くかけなくてもかいてみることが重要です。
誰もがそこから始まります。

技術向上のために一番必要なことは、描くことが好きな気持ちと、時間で
す。

レイさんは中学１年生ですね？
それぐらい早くから描き始めていれば、時間が経つに連れてどんどん上達す
ると思いますよ。

頑張ってください。