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535 楽器に基礎練習があるように、表現方法にも基礎があります。
楽譜にもpやクレッシェンドなどのダイナミクス、テンポの
変化、アクセントなどのアーティキュレーションなど音符
以外にも表現に関係する記号がたくさんあります。まずは
それらをしっかりやる事です。
いろんなリズム音型をpp〜ffで練習したり、アクセントを
つけたり、ながーいデクレッシェンドをやったりして、基本に
なる表現力を付ける事です。
それには教則本、特に練習曲(エチュード)をやるのが一番
です。
基礎練習からいきなり曲の練習をしても、表現ができるもの
ではありません。その間をうめる練習曲をたくさんやって
ください。
ヘンに身体を動かしてみたり腕を空中で止めてみたりしても
音がついていかなければ、こっけいなだけで意味がありません。
そして音符や記号の価値や意味を考える事です。
このクレッシェンドはどこに向かっているのか?
このアクセントはリズム音型の強調か、低音楽器の補強か?
このシンバルはどこまで音をのばすのが適切か?
このウインドチャイムは上向き・下向きどちらがいいのか?
ウッドブロックのマレットはこれでいいのか?
・・・考える事は山ほどあります。
そして自分の楽譜だけに集中しないで、他の打楽器、他の
管楽器がどんな事をやっているか、どんな動きをしているか
常にアンテナを張って、指揮者が棒で表現する音楽を、みんな
と共有できる様な能力をつけてください。
それにはやはり、基礎練習、応用練習、表現の基礎練習、
練習曲、教則本・・・あたりまえのことを手を抜かずしっかり
やる事です。
手を動かすための練習は自分一人でも練習できます。ですが
表現の練習は、やっているつもりでも音にするのは中々難しい
ものです。できれば外から打楽器専門の先生を呼んで習う事を
お勧めします。